![]() 新規なルテニウム系染料及びその製造方法
专利摘要:
本発明は新規なルテニウム(Ru)系染料及びその製造方法に関する。本発明の染料は染料感応太陽電池(Dye-Sensitized Solar Cell)用として使用され、従来の染料に比べて顕著に向上した光電変換効率を示し、二酸化チタンとの結合力が増強し、優れたJsc(short circuit photocurrent density)及びモル吸光係数を有するので、太陽電池の効率を大きく向上させることができる。 公开号:JP2011510107A 申请号:JP2010540573 申请日:2008-12-24 公开日:2011-03-31 发明作者:ベ・ホ−ギ;ベク・ジョン−ヒュブ;ヤン・ホ−テク;リー・チョン−チャン 申请人:東進セミケム株式会社Dongjin Semichem Co.,Ltd.; IPC主号:C09B57-10
专利说明:
[0001] 本発明は染料感応太陽電池(Dye-Sensitized Solar Cell)に使用されるルテニウム(Ru)系染料及びその製造方法に関する。] 背景技術 [0002] 1991年度スイス国立ローザンヌ高等技術院(EPFL)のマイケルグラツェル(Michael Gratzel)研究チームによって染料感応ナノ粒子酸化チタン太陽電池が開発されて以来、この分野では多くの研究が行われている。染料感応太陽電池は既存のシリコン系太陽電池に比べて製造単価が顕著に低いため、既存の非晶質シリコン太陽電池を代替することができる可能性を有している。シリコン太陽電池とは異なり、染料感応太陽電池は可視光線を吸収して電子−ホール対を生成できる染料分子と、生成した電子を伝達する遷移金属酸化物を主構成材料にする光電気化学的太陽電池である。] [0003] 従来の染料感応太陽電池に使用される染料として代表的なものとしては下記化合物を挙げることができる。] [0004] しかし、まだ前記染料と比較して、酸化物半導体微粒子との結合力、光電変換効率、Jsc(short circuit photocurrent density)、及びモル吸光係数を向上させ太陽電池の効率性及び耐久性を一層向上させることが要請されており、新たな染料に関する研究が必要であるのが実情である。] 発明が解決しようとする課題 [0005] このような従来技術の問題点を解決するために、本発明は従来の染料より顕著に向上した光電変換効率を示し、酸化物半導体微粒子との結合力を強化し、優れたJsc(short circuit photocurrent density)及びモル吸光係数を有することにより、太陽電池の効率を大きく向上させることができる染料及びその製造方法を提供することを目的とする。] [0006] また、本発明は顕著に向上した光電変換効率を示し、酸化物半導体微粒子との結合力が強化され、Jsc(short circuit photocurrent density)及びモル吸光係数が優れる、前記染料を含む染料増感光電変換素子、及び効率が顕著に向上した太陽電池を提供することを目的とする。] 課題を解決するための手段 [0007] 上記目的を達成するために、本発明は下記化学式1 (式中、a1環は、ハロゲン原子、アミド基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アシル基、C1〜30のアルキル基及びC1〜30のアルコキシ基からなる群から選択される1または2以上の置換基で置換されていてもよく、X及びYはそれぞれ独立して、メチル基または下記化学式2−1〜2−14で示されるいずれか1つの基であり、XとYの少なくとも1つは化学式2−1〜2−14で示される基のいずれか1つである。)] [0008] ] [0009] ] [0010] ] [0011] (上記化学式2−1〜2−14中、*部は結合部であり、b1環は、ハロゲン原子、アミド基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アシル基、C1〜30のアルキル基及びC1〜30のアルコキシ基からなる群から選択される1または2以上の置換基で置換されていてもよく、Aは、それぞれ独立してSまたはOを表わし、R、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜15のアルキル、C1〜15のアルコキシ、C6〜20のアリール、または6〜20のヘテロアリールを表わし、nは1〜10の整数である。) で示されるルテニウム(Ru)系染料を提供する。] [0012] また、本発明は下記化学式3で示される化合物を下記化学式4、5及び6で示される化合物と順次反応させることを特徴とする、化学式1で示されるルテニウム(Ru)系染料の製造方法: (上記化学式3、4、5及び6中、X、Y及びa1は前記で定義したとおりである。) を提供する。] [0013] また、本発明は上記化学式1で示される化合物を担持させた酸化物半導体微粒子を含むことを特徴とする染料増感光電変換素子を提供する。] [0014] また、本発明は前記染料増感光電変換素子を含むことを特徴とする染料感応太陽電池を提供する。] 発明の効果 [0015] 本発明の新規なルテニウム系染料は、従来の染料に比べより顕著に向上した光電変換効率を示し、酸化物半導体微粒子との結合力を強化させ、優れたJsc(short circuit photocurrent density)及びモル吸光係数を有するので、太陽電池の効率を大きく向上させることができる。] 図面の簡単な説明 [0016] 本発明の一実施形態であるDCSC1、DCSC2、DCSC3、DCSC4、DCSC8、DCSC9、及び比較例であるN719を染料として用いて測定した吸光グラフである。] [0017] 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明者は化学式1で示される化合物を酸化物半導体微粒子に担持させて染料感応太陽電池を製造する場合、化合物が酸化物半導体微粒子に強く結合するので、太陽電池の耐久性が優れること、また光電変換効率、Jsc及びモル吸光係数が高く、既存の染料感応太陽電池よりも優れた効率を示すことを確認して本発明を完成した。] [0018] 本発明のルテニウム(Ru)系染料は下記化学式1で示されることを特徴とする。 (式中、a1環は、ハロゲン原子、アミド基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アシル基、C1〜30のアルキル基及びC1〜30のアルコキシ基からなる群から選択される1または2以上の置換基で置換されていてもよく、X及びYはそれぞれ独立して、メチル基または下記化学式2−1〜2−14で示されるいずれか1つの基であり、XとYの少なくとも1つは化学式2−1〜2−14で示される基のいずれか1つである。)] [0019] ] [0020] ] [0021] ] [0022] (上記化学式2−1〜2−14中、*部は結合部であり、b1環は、ハロゲン原子、アミド基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アシル基、C1〜30のアルキル基及びC1〜30のアルコキシ基からなる群から選択される1または2以上の置換基で置換されていてもよく、Aは、それぞれ独立してSまたはOを表わし、R、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜15のアルキル、C1〜15のアルコキシ、C6〜20のアリール、または6〜20のヘテロアリールを表わし、nは1〜10の整数である。)] [0023] さらに好ましくは、前記化学式1で示される化合物が下記化学式1−1〜1−38で示される1つであることが良い。] [0024] ] [0025] ] [0026] ] [0027] ] [0028] ] [0029] ] [0030] ] [0031] ] [0032] ] [0033] ] [0034] ] [0035] ] [0036] ] [0037] ] [0038] ] [0039] (上記式中、A及びRは前記で定義したとおりである。)] [0040] また、本発明は前記化学式1で示される染料の製造方法を提供し、前記化学式1で示される染料の製造方法は下記化学式3で示される化合物を下記化学式4、5及び6で示される化合物と順次反応させることを特徴とする。] [0041] (上記化学式3、4、5及び6中、X、Y及びa1は前記で定義したとおりである。)。] [0042] 好ましくは、本発明の染料は下記反応式1〜6で示されるプロセスによって製造される。] [0043] ] [0044] ] [0045] ] [0046] (上記反応式4中、複数のRは、それぞれ独立して水素原子、C1〜15のアルキル、C1〜15のアルコキシ、C6〜20のアリールまたはC6〜20のヘテロアリールを表わす。)] [0047] ] [0048] ] [0049] 上記反応式において、化学式1の染料の製造に出発物質として使用される化合物は、通常の方法で製造するか、市販品を購入することができる。特にジチエノチオフェン、トリチエノチオフェン及びテトラチエノチオフェンは下記製造式1〜3のように製造することができ、ジチエノチオフェンの製法は反応時間も比較的に短く、カラム精製することなく再結晶することができる等合成方法が非常に簡単であるという長所を有する([Chem.Mater.2007、19、4007−4015]及び[J.Mater.Chem.1999、9、1719−1725]参照)。] [0050] ] [0051] また、本発明は染料増感光電変換素子を提供し、前記染料増感光電変換素子は酸化物半導体微粒子に前記化学式1で示される染料を担持させることを特徴とする。本発明による染料増感光電変換素子は前記化学式1で示される染料を使用すること以外に、従来の染料を用いて太陽電池用染料増感光電変換素子を製造する方法を適用することができるのはもちろんであり、好ましくは、本発明の染料増感光電変換素子は酸化物半導体微粒子を用いて基板上に酸化物半導体の薄膜を形成し、次に前記薄膜に本発明の染料を担持させて製造する。] [0052] 本発明において酸化物半導体の薄膜を形成する基板としては、その表面が導電性であるものが好ましく、市販されているものを使用することもできる。具体的な一例として、ガラスの表面またはポリエチレンテレフタレートあるいはポリエーテルスルホン等の透明性を有する高分子材料の表面にインジウム、フッ素、アンチモンをドープした酸化錫等の導電性金属酸化物や、鋼、銀、金等の金属薄膜を形成したものを用いることができる。この時、導電性は1000Ω以下が好ましく、特に100Ω以下であるのが好ましい。] [0053] また、酸化物半導体の微粒子としては金属酸化物が好ましい。具体的な例としてはチタン、錫、亜鉛、タングステン、ジルコニウム、ガリウム、インジウム、イットリウム、ニオブ、タンタル、バナジウム等の酸化物を使用することができる。これらのうち、チタン、錫、亜鉛、ニオブ、インジウム等の酸化物が好ましく、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫がさらに好ましく、酸化チタンが最も好ましい。前記酸化物半導体は単独で使用することもできるが、混合したり半導体の表面にコーティングして使用することもできる。] [0054] また、前記酸化物半導体微粒子の粒径は平均粒径として1〜500nmであることが好ましく、1〜100nmがさらに好ましい。また、この酸化物半導体の微粒子は大きな粒径のものと小さな粒径のものとを混合したり、多層にして用いることもできる。] [0055] 前記酸化物半導体薄膜は酸化物半導体微粒子を直接基板上にスプレーする方法、基板を電極にして電気的に半導体微粒子薄膜を析出させる方法、半導体微粒子のスラリーまたは半導体アルコキシド等の半導体微粒子の前駆体を加水分解することによって得られる微粒子を含有するペーストを基板上に塗布した後、乾燥、硬化あるいは焼成する方法等によって製造することができ、ペーストを基板上に塗布する方法が好ましい。この方法の場合、スラリーは二次凝集している酸化物半導体微粒子を通常の方法で分散媒中に平均一次粒径が1〜200nmになるように分散させることによって得ることができる。] [0056] スラリーを分散させる分散媒としては半導体微粒子を分散できるものであれば特に制限はなく、水、エタノール等のアルコール、アセトン、アセチルアセトン等のケトンまたはヘキサン等の炭化水素を用いることができ、これらは混合して使用することができる。このうち水を用いることがスラリーの粘度変化を減少させるという点で好ましい。また、酸化物半導体微粒子の分散状態を安定化させるために分散安定剤を使用することができる。使用できる分散安定剤の具体的例としては、例えば、酢酸、塩酸、硝酸等の酸、またはアセチルアセトン、アクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等が挙げられる。] [0057] スラリーを塗布した基板は焼成することができ、その焼成温度は100℃以上、好ましくは200℃以上である。焼成温度の上限は基材の融点(軟化点)、すなわち900℃であり、好ましくは600℃以下である。本発明において焼成時間は特に限定されないが、4時間以内が好ましい。] [0058] 本願発明において基板上の薄膜の厚さは1〜200μmであり、好ましくは1〜50μmである。焼成を実施する場合には酸化物半導体微粒子の薄層が一部溶着するが、そのような溶着は本発明に特に影響しない。] [0059] また、前記酸化物半導体薄膜に二次処理を施すこともできる。一例として、半導体と同一金属のアルコキシド、塩化物、窒素化物、硫化物等の溶液に薄膜を浸漬させ、その後乾燥あるいは再焼成することによって半導体薄膜の性能を向上させることもできる。金属アルコキシドとしてはチタンエトキシド、チタンイソプロエポキシド、チタンt−ブトキシド、n−ジブチル−ジアセチル錫等、またはそれらのアルコール溶液が挙げられる。塩化物としては例えば、四塩化チタン、四塩化錫、塩化亜鉛等、またはそれらの水溶液が挙げられ、得られた酸化物半導体薄膜は酸化物半導体の微粒子からなる。] [0060] また、本発明において薄膜状に形成された酸化物半導体微粒子に染料を担持させる方法は特に限定されず、具体的な例として、前記化学式1で示される染料を溶解可能な溶媒で溶解して得られた溶液、または染料を分散させて得られた分散液に前記酸化物半導体薄膜を設けた基板を浸漬させる方法が挙げられる。溶液または分散液の濃度は染料に依って適宜決定することができる。浸漬温度は常温から溶媒の沸点までであり、また浸漬時間は1分から48時間程度である。染料を溶解させる溶媒の具体的な例としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトン、t−ブタノール等が挙げられる。溶液の染料濃度は普通1×10−6M〜1Mであり、好ましくは1×10−5M〜1×10−1Mである。このようにして薄膜状の酸化物半導体微粒子を有する本発明の染料増感型光電変換素子を得ることができる。] [0061] 本発明の化学式1で示される染料は、単独で、または数種類を混合して用いることができる。数種類を混合する場合には、本発明の染料のみを使用することも、本発明の染料と共に他の染料または金属錯体染料を混合することもできる。混合できる金属錯体染料としては特に制限はないが、M.K.Nazeeruddin、A.Kay、I.Rodicio、R.Humphry-Baker、E.Muller、P.Liska、N.Vlachopoulos、M.Gratzel、J.Am.Chem.Soc.、第115冊、6382頁(1993年)に示されているルテニウム錯体またはその四級塩、フタロシアニン、ポルフィリン等が好ましい。混合できる有機染料としては無金属のフタロシアニン、ポルフィリン、またはシアニン、メロシアニン、オキソノール、トリフェニルメタン系、WO2002/011213号に記載のアクリル酸系染料等のメチン系染料、またはキサンテン系、アゾ系、アントラキノン系、ペリレン系等の染料が挙げられる。2種以上の染料を混合して用いる場合には、染料を半導体薄膜層に順次吸着させることもでき、混合溶解してから吸着させることもできる。] [0062] また、本発明において酸化物半導体微粒子の薄膜に染料を担持する時、染料同士の結合を防止するために包接化合物の存在下で染料を担持することが好ましい。前記包接化合物としてはデオキシコール酸、デヒドロデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、コール酸メチルエステル、コール酸ナトリウム等のコール酸類、ポリエチレンオキシド、コール酸等のステロイド系化合物、クラウンエーテル、シクロデキストリン、カリックスアレーン、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。] [0063] また、染料を担持させた後、4−t−ブチルピリジン等のアミン化合物、または酢酸、プロピオン酸等の酸性基を有する化合物等で半導体電極表面を処理することができる。処理方法は例えば、アミンのエタノール溶液に染料を担持した半導体微粒子薄膜が設けられた基板を浸漬する方法等が用いられる。] [0064] また、本発明は前記染料感応光電変換素子を含むことを特徴とする染料感応太陽電池を提供する。前記化学式1で示される染料を担持させた酸化物半導体微粒子を用いた染料増感光電変換素子を使用すること以外に、従来の光電変換素子を使用して太陽電池を製造する通常の方法が適用されるのはもちろんである。具体的な例として前記酸化物半導体微粒子に化学式1で示される染料を担持させた光電変換素子電極(陰極)、対電極(陽極)、レドックス電解質、正孔輸送材料またはp型半導体等で構成される。] [0065] 本発明の染料感応太陽電池の具体的な製造方法の一例としては、導電性透明基板上に酸化チタンペーストをコーティングする工程、ペーストをコーティングした基板を焼成して酸化チタン薄膜を形成する工程、酸化チタン薄膜を形成した基板を化学式1で示される染料が溶解した溶液に含浸させて染料が吸着した酸化チタンフィルム電極を形成する工程、その上部に対電極を設けた第2ガラス基板を備える工程、第2ガラス基板及び対電極を貫通するホール(hole)を形成する工程、前記対電極及び前記染料が吸着した酸化チタンフィルム電極の間に熱可塑性高分子フィルムを配置し、加熱及び加圧することにより前記対電極及び酸化チタンフィルム電極を接合する工程、前記ホールを通して対電極と酸化チタンフィルム電極の間の熱可塑性高分子フィルムに電解質を注入する工程、及び前記熱可塑性高分子を密封する工程によって製造されることが好ましい。] [0066] レドックス電解質、正孔輸送材料、p型半導体等は液体、凝固体(ゲル及びゲル状)、固体等のいずれでもよい。液状のものとしてはレドックス電解質、溶解塩、正孔輸送材料、p型半導体等をそれぞれ溶媒に溶解させたもの、または常温溶解塩等が挙げられる。凝固体(ゲル及びゲル状)の場合には、レドックス電解質、溶解塩、正孔輸送材料、p型半導体等をポリマーマトリックスまたは低分子ゲル化剤等に含有させたもの等が挙げられる。固体のものとしては、レドックス電解質、溶解塩、正孔輸送材料、p型半導体等を使用することができる。] [0067] 正孔輸送材料としては、アミン誘導体またはポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性高分子、トリフェニレン系化合物等のディスコティック液晶相を用いる材料等を使用することができる。また、p型半導体としてはCuI、CuSCN等を使用することができる。対電極としては、導電性を有し、レドックス電解質の還元反応の触媒として作用するものが好ましい。例えば、ガラスまたは高分子フィルムに白金、カーボン、ロジウム、ルテニウム等を蒸着したものや、導電性微粒子を塗布したものを使用することができる。] [0068] 本発明の太陽電池に利用するレドックス電解質としては、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子で構成されるハロゲン酸化還元系電解質、フェロシアン酸塩−フェロシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン、またはコバルト錯体等の金属錯体等の金属酸化還元系電解質、アルキルチオール−アルキルジスルフィド、ビオロゲン染料、ハイドロキノン−キノン等の有機酸化還元系電解質等を用いることができ、ハロゲン酸化還元系電解質が好ましい。ハロゲン酸化還元系電解質におけるハロゲン分子としては、ヨード分子が好ましい。また、ハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物としては、LiI、NaI、KI、CaI2、MgI2、CuI等のハロゲン化金属塩、またはテトラアルキルアンモニウムヨード(tetraalkylammonium iodide)、イミダゾリウムヨード(imidazolium iodide)、ピリジウムヨード(pyridium iodide)等のハロゲンの有機アンモニウム塩、またはI2を使用することができる。] [0069] また、レドックス電解質は前記材料を含む溶液として用いることができる。この場合、溶媒としては電気化学的に不活性であるものを使用することができる。具体的な例としては、アセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、メトキシアセトニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチロラクトン、ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、1,3−ジオキソラン、メチルフォルメート、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メトキシ−オキサゾリジン−2−オン、スルホラン、テトラヒドロフラン、水等が挙げられ、特にアセトニトリル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、エチレングリコール、3−メトキシ−オキサゾリジン−2−オン、ブチロラクトン等が好ましい。前記溶媒は単独でまたは混合して使用することができる。ゲル状ポジティブ電解質(positive electrolyte)の場合には、オリゴマー及びポリマー等のマトリックスに電解質または電解質溶液を含有させたもの、またはデンプンゲル化剤等に電解質または電解質溶液を含有させたものを使用することができる。レドックス電解質の濃度は0.01〜99質量%でが好ましく、0.1〜30質量%がさらに好ましい。] [0070] 本発明の太陽電池は、基板上の酸化物半導体微粒子に染料を担持した光電変換素子(陰極)にそれと対立するように対電極(陽極)を配置し、その間にレドックス電解質を含有する溶液を充填することによって得られる。] [0071] 以下、本発明の理解のために好ましい実施例を提示するが、下記の実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範囲は下記の実施例に限定されない。] [0072] 実施例1:染料の合成 前記反応式1のような反応を経て、本発明のルテニウム系染料であるDCSC1(化学式1−1)及びDCSC2(化学式1−2)を合成した。すべての反応はアルゴンガス雰囲気下で行われ、使用されたすべての溶媒はナトリウムで蒸留した。すべての出発物質として、アルドリッチ社とストレム社の試薬を精製せずに使用した。] [0073] (1)化合物(1)の製造 シアノ酢酸ベンジルエステル(cyanoacetic acid benzyl ester)(8.4g、47.95mmol)、酢酸アンモニウム(ammonium acetate)(0.709g、9.2mmol)をシクロヘキサン25mLに溶かし、酢酸(2.5g、41.75mmol)を徐々に滴加し、15分間撹拌した後、5−メチル−チオフェン−2−カルバルデヒド(5-Methyl-thiophene-2-carbaldehyde)(6.05g、47.95mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、110℃で5時間撹拌した。撹拌終了後、常温下で再び酢酸アンモニウム(0.709g、9.2mmol)を加え、110℃で12時間撹拌した。この後、エチレンアセテート200mL及び水を用いて有機層を抽出した後、エチレンアセテートを用い再結晶で分離した。] [0074] (2)化合物(2)の製造 前記化合物(1)の製造において、シアノ酢酸ベンジルエステルの代わりに同一モル数のシアノ酢酸オクチルエステル(cyanoacetic acid octyl ester)を使用したことを除いては化合物1と同様の方法で製造した。] [0075] (3)化合物(3)の製造 化合物(1)(5g、17.6mmol)、NBS(3.5g、19.41mmol)をCCl4 150mLに溶解した後、AIBN(0.145g、0.088mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下で80℃で12時間撹拌した。この後、ろ紙を用いてろ過し溶媒を乾燥させた後、分液ロートを用いて塩化メチレンと水で有機物を抽出した後、カラム精製した。(eluent.EA:Hx=1:10)分離された化合物(2.4g、6.61mmol)にP(OEt)3 5mLを入れ、窒素ガス雰囲気下、80℃で12時間撹拌した。撹拌が終わった後、ヘキサン250mLで出発物質を除去しカラム精製した。(eluent.MC:Aectone=1:1)] [0076] (4)化合物(4)の製造 化合物(1)の代わりに化合物(2)を使用したことを除いては化合物(3)と同様の方法で化合物(4)を製造した。] [0077] (5)化合物(6)の製造 化合物(5)(0.13g、0.7mmol)とKtOBu(0.2g、1.8mmol)にTHF20mLを加え、、化合物(3)(0.75g、1.8mmol)をTHF20mLに溶かして徐々に滴加した後、70℃で12時間撹拌した。反応後溶媒を除去し、有機層をMC(メチルクロロホルム)で抽出した後、再結晶で分離した。] [0078] (6)化合物(7)の製造 化合物(3)の代わりに化合物(4)を使用したことを除いては化合物(6)と同様の方法で化合物(7)を製造した。] [0079] (7)染料DCSC1及びDCSC2の合成 前記製造された化合物(6)及び(7)を用いて公知文献(Chem.Mater.2006,18,5604−5608)の合成方法によって反応式1のようにDCSC1(化学式1−1)及びDCSC2(化学式1−2)を合成した。] [0080] 実施例2:染料DCSC3(化学式1−3)及びDCSC4(化学式1−4)の合成 化合物(11)、及び(12)または(13)(DCSC3の場合には化合物13を使用、DCSC4の場合には化合物12を使用)を用いて公知文献(Chem.Mater.2006,18,5604−5608)の合成方法によって反応式2−1のようにDCSC3及びDCSC4を合成した。] [0081] ] [0082] 実施例3:染料DCSC9(化学式1−7)の合成 前記反応式3の方法によりDCSC9を合成した。 (1)化合物(16)の製造 化合物(4)(0.3g、1.44mmol)とシアノ酢酸(CNCH2COOH、0.27g、3.2mmol)をアセトニトリル(CH3CN)25mLに溶解し、ピペリジン(0.05mL、0.5mmol)を滴加した後、5時間還流させた。反応終了後、アセトニトリルをそれぞれ10mLずつ用いて3回洗浄して分離した。] [0083] (2)染料DCSC9の製造 前記化合物(16)を用いて公知文献(Chem.Mater.2006,18,5604−5608)の合成方法によって染料DCSC9を合成した。] [0084] 実施例4:化学式1−14(1)の染料化合物の合成 下記反応式4−1を用いて化学式1−14(1)の染料を製造した。] [0085] (1)5−(ジエチルアミノ)チオフェン−2−カルバルデヒドの製造 5−ブロモチオフェン−2−カルバルデヒド(1ml、8.41mmol)、ジエチルアミン(2.6ml、25.2mmol)及びp−トルエンスルホン酸(TsOH、0.048g、0.25mmol)を反応容器に入れて、窒素ガス雰囲気下で24時間加熱しながら撹拌した。 撹拌が終わった後、塩化メチレンと水を用いて有機層を抽出した後、溶媒を留去し濃縮しカラム精製した。(eluent.E.A:Hx=1:2)1H NMR(CDCl3):[ppm]=0.89(m、6H)、3.24(m、4H)、6.7(d、3JHH=2.4Hz、1H)、7.11(d、3JHH=2.4Hz、1H)、9.62.(s、1H)。] [0086] (2)5,5'−(1E,1'E)−3,3'−(2,2'−ビピリジン−4,4'−ジイル)ビス(プロプ−1−エン−3,1−ジイル)ビス(N,N−ジエチルチオフェン−2−アミン)の製造 5−(ジエチルアミノ)チオフェン−2−カルバルデヒド(0.44g、2.38mmol)、テトラエチル2,2'−ビピリジン−4,4'−ジイルビス(メチレン)ジホスホン酸(0.49g、1.13mmol)、NaH(0.1g、2.48mmol)をTHF30mlに溶解した後、窒素ガス雰囲気下で4時間還流しながら撹拌した。] [0087] 撹拌が終わった後、塩化メチレンと水を用いて有機層を抽出した後、溶媒を留去し濃縮しカラム精製した。(eluent.E.A)1H NMR(CDCl3):[ppm]=0.89(m、12H)、3.24(m、8H)、6.26(d、3JHH=15.4Hz、2H)、)、6.41(d、3JHH=15.4Hz、2H)、6.7(d、3JHH=2.4Hz、2H)、7.01(d、3JHH=2.4Hz、2H)、7.31(d、3JHH=5.4Hz、2H)、8.01(s、2H)、8.31(d、3JHH=5.4Hz、2H)。] [0088] (3)化学式1−14(1)の化合物の製造 公知文献(Chem.Mater.2006,18,5604−5608)の合成方法により化学式1−14(1)の化合物を合成した。5,5'−(1E,1'E)−3,3'−(2,2'−ビピリジン−4,4'−ジイル)ビス(プロプ−1−エン−3,1−ジイル)ビス(N,N−ジエチルチオフェン−2−アミン)(0.26g、0.5mmol)、[Ru(p−Cymene)Cl2]2(0.15g、0.25mmol)、2,2'−ビピリジン−4,4'−ジカルボン酸(0.12g、0.5mmol)、NH4NCS(0.19g、2.5mmol)。] [0089] 実施例5:化学式1−14(2)の染料化合物の合成 反応式4を用いた以外は、前記実施例4と同様の方法により化学式1−14(2)の染料化合物を製造した(反応式4においてRはヘキシル)。] [0090] 実施例6:化学式1−15の染料化合物の合成 前記製造式1によって製造されたジチエノチオフェンを用いて前記反応式5により化合物1−15の染料を製造した。] [0091] (1)合成された2−ヘキシルジチエノ[2',3']チオフェン(10g、35.65mmol)をTHF(50ml)に溶解し、n−BuLi 2M(21ml)を−78℃で徐々に滴加した。その後1時間低温で撹拌後、塩化トリメチルスズ1M(38ml)を−78℃で徐々に滴加した。その後1時間低温で撹拌後、さらに0℃で30分撹拌した。撹拌終了後、塩化メチレンと水を用いて有機層を抽出した後、溶媒を留去し濃縮し乾燥した。1H NMR(CDCl3:[ppm]=0.4(s、9H)、0.88(m、3H)、1.29(m、4H)、1.96(m、4H)、2.55(m、2H)、6.62(s、1H)、6.98(s、1H)。] [0092] (2)2−トリメチル(4−ヘキシルジチエノ[2',3']チオフェン−2−イル)スタンナン(0.6g、1.34mmol)、4,4'−ジブロモ−2,2'−ビピリジン(0.35g、1.12mmol)、Pd(PPh3)4(0.065g、0.056mmol)をTHF(40ml)に溶解し、窒素雰囲気下で8時間還流した。その後、塩化メチレンと水を用いて有機層を抽出した後、溶媒を留去し濃縮した後カラム精製した。(eluent.EA:Hx=1:2)1H NMR(CDCl3):[ppm]=0.88(m、6H)、1.29(m、8H)、1.96(m、8H)、2.55(m、4H)、6.70(s、2H)、6.98(s、2H)、7.34(d、3JHH=8.8Hz、2H)、8.18(s、2H)、8.42(d、3JHH=8.8Hz、2H)] [0093] (3)合成された化合物(1)(0.8g、1.12mmol)、[RuCl2(p−Cymene)]2(0.34g、0.56mmol)をDMF(15ml)に溶解し、遮光して80℃で4時間還流した。その後、2,2'−ビピリジン−4,4'−ジカルボン酸(0.27g、1.12mmol)を添加し、再び160℃で4時間還流した。さらにNH4NCS(0.85g、11.2mmol)を添加した後、130℃で4時間還流させた。反応終了後、真空蒸留して乾燥し、水とエーテルで水洗した後、ろ過して沈殿物を収去した。収去された沈殿物は適切なTBAOHが添加されたMeOHに溶解し、セファデックス(登録商標)を用いて精製(eluent.MeOH)し、さらに硝酸で沈澱させろ過した。残留沈殿物は水とエーテルで水洗した後に乾燥した。1H NMR(CDCl3):[ppm]=0.88(m、6H)、1.29(m、8H)、1.96(m、8H)、2.55(m、4H)、6.70(s、2H)、6.98(s、2H)、7.34(m、4H)、8.21(m、4H)、8.44(m、4H)、11.4(s、2H)。] [0094] 実施例7:化学式1−16の染料化合物の合成 前記製造式1により製造されたジチエノチオフェンを前記反応式6の方法を用いて化学式1−16の染料を製造した。 (1)2−ヘキシルジチエノ[2',3']チオフェンの製造 前記実施例4のようにジチエノ[2',3']チオフェン(0.37g、1.88mmol)をTHF30mlに溶解し、n−BuLi(1ml、2mmol)を−78℃で徐々に滴加した後、1時間撹拌した。撹拌終了後、1−ブロモヘキサン(0.28ml、2mmol)を−78℃で添加した後、さらに1時間撹拌した。撹拌終了後、塩化メチレンと水を用いて有機層を抽出した後、溶媒を留去し濃縮しカラム精製した。(eluent.M.C:Hx=1:2)1H NMR(CDCl3):[ppm]=0.89(m、3H)、1.24(m、6H)、1.88(m、2H)、3.24(m、2H)、6.8(m、2H)、7.11(d、3JHH=2.4Hz、1H)。] [0095] (2)2−ヘキシルジチエノ[2',3']チオフェン−5−カルボアルデヒドの製造 2−ヘキシルジチエノ[2',3']チオフェン(0.3g、1.06mmol)をDMF10mlに溶解した後、POCl3(0.098ml、1.06mmol)を滴加し、窒素ガス状態下、80℃で4時間撹拌した。撹拌終了後、塩化メチレンと水を用いて有機層を抽出した後、溶媒を留去し濃縮しカラム精製した。(eluent.E.A:Hx=1:2)1H NMR(CDCl3):[ppm]=0.89(m、3H)、1.24(m、6H)、1.88(m、2H)、3.24(m、2H)、6.9(s、1H)、7.41(s、1H)9.61(s、1H)。] [0096] (3)5,5'−(1E,1'E)−3,3'−(2,2'−ビピリジン−4,4'−ジイル)ビス(プロプ−1−エン−3,1−ジイル)ビス(2−ヘキシルジチエノ[2',3']チオフェン)の製造 2−ヘキシルジチエノ[2',3']チオフェン−5−カルボアルデヒド(0.3g、0.97mmol)、テトラエチル2,2'−ビピリジン−4,4'−ジイルビス(メチレン)ジホスホン酸(0.22g、0.486mmol)、NaH(0.5g、1.2mmol)をTHF30mlに溶解した後、窒素ガス雰囲気下で4時間還流しながら撹拌した。 撹拌が終わった後、塩化メチレンと水を用いて有機層を抽出した後、溶媒を留去し濃縮しカラム精製した。(eluent.E.A)1H NMR(CDCl3):[ppm]=0.89(m、6H)、1.24(m、12H)、1.88(m、4H)、3.24(m、4H)、6.64(s、2H)、)、6.88(d、3JHH=15.4Hz、2H)、7.1(s、2H)、7.29(d、3JHH=15.4Hz、2H)、7.31(d、3JHH=5.4Hz、2H)、8.01(s、2H)、8.31(d、3JHH=5.4Hz、2H)。] [0097] (4)化学式1−16の化合物の製造 実施例4の1−14(1)の合成方法と同様の方法を用いて化学式1−16の化合物を製造した。] [0098] 実施例8:染料感応太陽電池の製造 太陽電池はダイソルチタニアペースト(オーストラリア、ダイソル・リミテッド製(Dyesol Ltd., Australia))で製造したTiO2フィルムを用いて製造した。ダイソルペーストはチタニウム(IV)イソプロポキシドで前処理されたFTOガラス基板の上にドクターブレード方法を用いてコーティングした。FTO上のペーストは450℃で30分間焼成して13μm厚のTiO2薄膜層を形成した。焼成された薄膜層は常温で24時間、DMFを溶媒とした濃度0.5mMの前記実施例1で製造したDCSC1(化学式1−1)が溶解した染料溶液に浸漬させた。染料がコーティングされた薄膜は付着していない染料を除去するために3時間DMF溶液に浸漬させ、その後、DMFを除去するために3日間エタノール溶液に浸漬させた。染料がコーティングされたTiO2薄膜はエタノールで洗浄し、通常の太陽電池製造方法によって太陽電池を製造した。] [0099] この時、太陽電池に使用されたレドックス電解質溶液は溶媒をメトキシプロピオニトリルとして、0.05M I2、0.1M LiI、0.6M 1,2−ジメチル−3−ヘキシルイミダゾリウムヨードと0.5M 4−tert−ブチルピリジンを溶解させたものを使用した。] [0100] 実施例9〜16及び比較例1: DCSC1の代わりにそれぞれDCSC2(実施例9)、DCSC3(実施例10)、DCSC4(実施例11)、DCSC8(実施例12、化学式1−6の化合物使用)、DCSC9(実施例13)、化学式1−14(1)(実施例14)、化学式1−14(2)(実施例15)、化学式1−16(実施例16)及びN719を染料として使用した以外は、実施例8と同様の方法で太陽電池を製造した。] [0101] 前記製造された太陽電池の光電子化学特性、IPCE指数、吸光スペクトル及びモル吸光係数を測定して図1に示し、下記表1には吸光ピーク及びモル吸光係数を示し、表2にはJsc(short-circuit photocurrent density)、Voc(open circuit voltage)、FF(fill factor)、光電子転換効率(η)を測定して示した。] 図1 [0102] 太陽電池の光電子化学特性はケースレー(Keithley) M 236ソース測定装置を用いて測定し、光源としてはAM1.5フィルター(Oriel)が備えられた300W Xeランプを使用し、電極の大きさは0.4×0.4cm2、光の強さは1sun(100mW/cm2)とした。光の強さはSi太陽電池を用いて調整した。IPCE指数はPVMeasurement社のシステムを用いて測定した。溶液とTiO2フィルムにおける染料の吸光スペクトルの測定は、HP8453Aダイオードアレイ分光光度計を使用した。] [0103] ] [0104] 上記表1及び図1に示されているように、本願発明の染料(図示されていない化学式1−14(1)(実施例14)、化学式1−14(2)(実施例15)、化学式1−16(実施例16)の場合を含む)は参照染料であるN719に比べて、カーブが全波長にかけて高く、モル吸光係数が高いことが分かり、長波長側にシフトすることが分かる。] 図1 [0105] ] 実施例 [0106] 表2に示されているように、本願発明の染料はN719に比べて、カーブが全波長にかけて高いことが分かり、光エネルギー転換効率も優れていることが分かる。] [0107] 本発明の新規なルテニウム系染料は、従来の染料に比べ、より顕著に向上した光電変換効率を示し、酸化物半導体微粒子との結合力が強化され、Jsc及びモル吸光係数が優れているので、太陽電池の効率を大きく向上させることができる。]
权利要求:
請求項1 下記化学式1(式中、a1環は、ハロゲン原子、アミド基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アシル基、C1〜30のアルキル基及びC1〜30のアルコキシ基からなる群から選択される1または2以上の置換基で置換されていてもよく、X及びYはそれぞれ独立して、メチル基または下記化学式2−1〜2−14で示されるいずれか1つの基であり、XとYの少なくとも1つは化学式2−1〜2−14で示される基のいずれか1つである。)で示されるルテニウム(Ru)系染料:(上記化学式2−1〜2−14中、*部は結合部であり、b1環は、ハロゲン原子、アミド基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アシル基、C1〜30のアルキル基及びC1〜30のアルコキシ基からなる群から選択される1または2以上の置換基で置換されていてもよく、Aは、それぞれ独立してSまたはOを表わし、R、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜15のアルキル、C1〜15のアルコキシ、C6〜20のアリール、または6〜20のヘテロアリールを表わし、nは1〜10の整数である。)。 請求項2 前記染料が、下記化学式1−1〜1−38で示される1つである、請求項1に記載のルテニウム(Ru)系染料:(上記式中、A及びRは請求項1で定義したとおりである。)。 請求項3 下記化学式3で示される化合物を下記化学式4、5及び6で示される化合物と順次反応させることを特徴とする、化学式1で示されるルテニウム(Ru)系染料の製造方法:(上記化学式3、4、5及び6中、X、Y及びa1は請求項1で定義したとおりである。)。 請求項4 前記染料の製造方法が、下記反応式1〜6で示されるプロセスの1つを含む請求項3に記載のルテニウム(Ru)系染料の製造方法:(上記反応式4中、複数のRは、それぞれ独立して水素原子、C1〜15のアルキル、C1〜15のアルコキシ、C6〜20のアリールまたはC6〜20のヘテロアリールを表わす。)。。 請求項5 請求項1記載の染料を担持させた酸化物半導体微粒子を含むことを特徴とする染料増感光電変換素子。 請求項6 包接化合物の存在下で、酸化物半導体微粒子に染料を担持させる請求項5に記載の染料増感光電変換素子。 請求項7 前記酸化物半導体微粒子が、二酸化チタンを必須成分として含む請求項5に記載の染料増感光電変換素子。 請求項8 前記酸化物半導体微粒子の平均粒径が1〜500nmである請求項5に記載の染料増感光電変換素子。 請求項9 請求項5記載の染料増感光電変換素子を含むことを特徴とする染料感応太陽電池。 請求項10 導電性透明基板上に酸化チタンペーストをコーティングする工程、ペーストをコーティングした基板を焼成して酸化チタン薄膜を形成する工程、酸化チタン薄膜が形成された基板を化学式1で示される染料が溶解した混合溶液に含浸させて染料が吸着した酸化チタン薄膜電極を形成する工程、その上部に対電極を形成した第2ガラス基板備える工程、第2ガラス基板及び対電極を貫通するホールを形成する工程、前記対電極及び前記染料が吸着した酸化チタン薄膜電極間に熱可塑性高分子薄膜を配置し、加熱及び加圧することにより前記対電極及び酸化チタンフィルム電極を接合する工程、前記ホールを通して対電極と酸化チタン薄膜電極間の熱可塑性高分子薄膜に電解質を注入する工程、及び前記熱可塑性高分子を密封する工程によって製造される請求項9に記載の染料感応太陽電池。
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